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天体望遠鏡(てんたいぼうえんきょう)



武雄鍋島家資料  武雄市 蔵
     オランダ アムステルダム 製  

 屈折式望遠鏡で、鏡筒は黄銅製の4段に伸縮し、三脚は折りたたんで収納できます。卓上型地上望遠鏡として製作されたものですが、月、惑星などの天体観測用としても用いられます。当時のヨーロッパ製屈折望遠鏡には色消しレンズが用いられ、単玉の国産望遠鏡と比べると色収差による像のにじみがなく、解像力にもすぐれています。
 本基は、砲術訓練や長崎警護などに用いるために輸入されたと考えられていて、「長崎方控」天保10(1839)年の注文品に「ニウトンノ星眼鏡」と記載されています。


※佐賀県立博物館・美術館「佐賀藩の天文資料」展示会の説明文より引用